SEM Vol.26|Webマスター向けTips | Discover Bing

Web マスター向け Tips

Vol.26 キーワード検索でロングテールを追跡

錠前をキーで開けると、たいていはキーの持ち主が行きたいところに向けて開かれます。キーワードとキーフレーズは、ウェブサイトで同じ役割を果たすもので、検索者がインターネット上で見たいと思っているコンテンツへと導いてくれるものです。しかし、そこにはキーとなる違いがあります。キーで開けられる錠前は1つだけですが、キーワードは、たくさんの適合する適切なウェブサイトに向けて、検索者を複数の方向へと導きます。フィルタリングのプロセスは、キーの所有者を行きたい目的地へと導くためにあります(少なくとも、そう機能すべきです。そうでない場合はキーワードウェブスパムです。詳しくは、私の最近の投稿をご覧ください)。

検索エンジンは、未だテキストベースのコンテンツに強く依存していて、他のタイプのメディアがインデックス化されても、通常はテキストベースの説明が使われます。検索エンジンは、求められている情報に関連する言葉を探すことで、インターネット上で価値のあるものとそうでないものを区分します。それが、彼らのキーなのです。賢いウェブマスターは、自分たちが掲載したものに類似したコンテンツを検索するユーザーを想定し、検索者が検索で使いそうな言葉を自らのコンテンツに使うことで、検索者をウェブサイトに導くチャンスを増やすことができます。シンプルに、キーが合っていれば欲しいコンテンツの錠前が開く(姿が現れる)ということです。

検索者が興味のある分野で使うキーワードやキーフレーズが明確なこともありますが、これはウェブマスターにとって常に良いこととは言えません。キーワードがあなたにとって明確であるということは、誰にとっても明確であるということですし、あなたのサイトがそれらの分野のひとつに該当するということは、ライバルのウェブサイトすべてで同じキーワードが使われるということです。

検索のロングテール

だからといって絶望する必要はありません。希望はあります。この業界でしばしば見落とされがちな真実ですが、検索にはロングテール(長い尻尾)があるのです。ほとんどのウェブマスターが頭の部分でサイトを見極めようとしますが、その長い尻尾には、往々にして手つかずの価値がたくさんあります。

頭と尻尾で私が何を言おうとしているかわかりますか? オタマジャクシの形を思い浮かべてください。ほとんどが大きな頭ですが、その頭には長くて先細りになった尻尾が続きます。キーワード検索のグラフも、とても長い尻尾のあるオタマジャクシのように見えることがあります。つまり、いくつかの主要キーワードが検索トラフィックの大部分を占めますが、第2、第3のキーワードもあるのです。それ自体、検索するユーザーが少ないので、主要キーワードに比べると明らかに効率的ではありません。しかし、それを直接検索する人もいれば、長いクエリの一部として使う人もいますので、そういったユーザーのコンバージョン(顧客化)の機会としてみれば、主要キーワードと同等の価値があると言えるでしょう。ポイントは、ロングテールの潜在顧客を積極的に競って取り込むことを、ほとんどのウェブマスターが面倒に感じているということです。

あなたの業界にいくつか競合する大手の強力なウェブサイトがあり、そのウェブマスターたちが優れたコンテンツを作って権威あるバックリンクを得る努力をしていれば、小さなスタートアップ企業が同じような主要キーワードを使ってそのようなサイトと競争し、自らの尻尾を追うような無駄な努力をすることは、とてもストレスのたまることでしょう。ロングテールで競うことは、それ以外の手つかずのビジネスを総ざらいし、自身のウェブサイトの知名度と評判を上げるには非常に良い方法です。頭の方にある人気の高いキーワードで中位や低位にいるよりも、尻尾の方にある数少ないキーワードで高位を目指して競うほうが良いことは常です(そこそこに甘んじることは、ほとんどのウェブマスターが行うことですが、それゆえに上位にランクインできる機会はたくさんあるのです)。

ロングテールのキーワードでチャンスを伺いながら、同時にクオリティの高いコンテンツを作り、そのコンテンツに権威のあるインバウンドリンクを獲得する努力をすれば、間違いなく、あなたのサイトのランクは上がるでしょう。その時点で、頭の方にある主要キーワードでの競争力を上げることを考え始めても良いでしょう。

そうしよう!

概念は理解できても、そんな計画をどうやって実行するのでしょう? まず、あなたの分野でどのようなキーワードが使われているかを知り、あなたのウェブサイトで使うべきキーワードを知る必要があります。あなたのウェブサイトは、それらのキーワードを使う検索者にとって理に適ったターゲットでなければなりません。そのようなキーワードに対する知恵を得るためには優れたキーワードツールが必要です。使いやすく、業界の強力な情報源を集めたもので、そのデータに多様な視点を与えるものでなければなりません。ざっくばらんに言えば、Microsoft Advertising Intelligence(英語サイト)を見ることをおすすめします。

<<本ツールは、2012年3月時点では日本ではご使用いただけません。以下はご参考までにご覧ください>>

Microsoft Advertising Intelligence は、2009年に adCenter Excel Add-in Keyword Research Tool と呼ばれていたベータ版の後継ツールです。この呼称で推測できるかも知れませんが、Microsoft Office Excel 2007 のアドインとしてインストールします(それ以前のバージョンの Excel では使えません)。キーワードデータにアクセスするには、adCenter のアカウント(英語サイト)が必要ですが、簡単に取得できますし、アカウント設定も無料です。検索マーケティング(いわゆる Pay Per Click [PPC] 広告)のユーザー向けに設計されたツールだということに留意してください。しかしながら、PPC広告で強力に機能するキーワードを作るための調査と、SEO(検索エンジン最適化)向けのキーワードのそれとは似ていますので、このツールは簡単にそのような取り組みを利用目的にすることができます。

ひとたびインストールされると、Microsoft Advertising Intelligence は、 Ad Intelligence という名称の Excel リボンのタブとして示されます。そのタブをクリックし、そこから、あなたが以下のタスクを行うのに役立つツールの一連にアクセスすることができます。

  • 既存サイトから現行のキーワードを抽出する
  • 既存のリストやウェブページから新たなキーワードを作るか、専門領域(バーティカル)から選んで新たなキーワードを作る
  • 広告主の要望から選んで検討するか、検索クエリを分析して現行のキーワードリストを増やす
  • クエリ、時間、人口統計、地理的ロケーション等によってキーワードパフォーマンスを分析する
  • そのキーワードを使うカテゴリーを見極め、一般的なクエリーに落とし込む
  • キーワードの重要業績評価指標(KPI)を特定し、そのキーワードを業界標準と比較する
  • 特定のキーワードについて、標準的なPPC広告におけるキーワード価格を調べる
  • あなたが選んだマッチタイプについて、クリック率(CTR)と、1クリックあたりのコスト(CPC)を知る
  • 業界のKPIについて学び、あなた自身の特定の専門領域に関するCTRとCPC等を知る。そして、あなたのパフォーマンスと、あなたの専門領域の平均値を比べる

インストールが済んだらすぐに、あなたの adCenter アカウントでツールが機能するように設定します。リボンの Options & Help セクションから Options をクリックし、あなたの adCenter 認証時のユーザー名パスワードを入力します。Test Connection をクリックして、使える状態になっていることを確認します。接続成功の確認メールがきたら、OK をクリックして、ダイアローグボックスを閉じます。

リボン上には9つのツールボタンがあり、いくつかは関連する複数のツールを含みます。ここでは、私が Microsoft Advertising Intelligence の優れた機能を詳しく説明するよりも、技術文書(英語サイト)アクティブ コミュニティフォーラム(英語サイト)など、ツールのウェブサイトを紹介しておくだけにしたいと思います。

ロングテールを見極める

ツールのインストールが済めば、それを使って、あなたのウェブサイトで現在使われているキーワードのリストを引き出すことができます。やり方は次のとおりです。

  1. 1.Excel の Ad Intelligence タブの、Keyword Wizards ツールをクリックして、Extract from website(ウェブサイトから抽出)を選び、Next(次へ)をクリックします。
  2. 2.使いたい URL を入力し、Next(次へ)をクリックします。
  3. 3.まず、Review をクリックすることで、抽出されたキーワードをレビューすることができます。そして、Next(次へ)をクリックして、続けます。
  4. 4.Queries That Contain Your Keyword(あなたのキーワードを含むクエリー)を選び、あなたのサイトからの抽出をベースにした他のキーワードを確認して、Next(次へ)をクリックします。
  5. 5. Maximum suggested keywords(最大の推奨キーワード)か、初期設定か、いずれかに変更できます。Next(次へ)をクリックして、続けます。
  6. 6.Review をクリックして、更新されたリストを確認し、Next(次へ)をクリックします。
  7. 7.あなたのリストのキーワードの使用に関する過去のデータを見るには、Monthly traffic(月間トラフィック)をクリックし、Next(次へ)をクリックします。
  8. 8.取り込まれた過去の使用実績データや使用予測の期間を修正することができますし、初期設定を維持することもできます。
  9. 9.Finish(完了)をクリックして、レポートを得ます。

結果レポートでは、すべての縦列データのソート順を変えられますので、どのキーワードやキーフレーズが特定の月や全体として最高のCTRであるかを見ることができます。

具体的な調査や、レポートのカスタマイズを希望であれば、キーワードウィザードをスキップして、代わりに、Microsoft Advertising Intelligence の他のツールを使って、具体的な専門分野や人口統計(年齢、性別、ロケーションを含む)等におけるキーワードを絞り込むことができます。どの単語の成果が高く、最近はその単語がどのように成果を上げているか見ることができます。

これは強力な情報であり、あなたの分野でどの単語がどの程度の頻度で使われているかを知ることができます。あなたの分野のキーマンに対するあなたのサイトのキーワードをチェックしてみましょう。あなたのサイトにまたとないチャンスをもたらす可能性のある、検索のロングテールで未活用のキーワードを発見することになるかも知れません。

それが済んだら、それらをあなたのサイトで賢く実行します。そして、数週間、数ヶ月かけて、進捗を監視します。キーワードの賢い使い方に関するアドバイスは、キーワードを強調したい個所に配置する (SEM 101)正しいキーワードを選ぶ秘策 (SEM 101) といった、キーワードの使い方に関する投稿をチェックしてください。何があっても、ページレベルのウェブスパムによる有害行為 (SEM 101) のブログに例示しているような、キーワードの濫用は決してしないでください。SEOは一朝一夕で簡単にできないことを肝に命じましょう。検索エンジンが、変更されたコンテンツをクローリングし、再インデックスし、そして検索者があなたを見つけるまでには時間が必要です。賢い努力に伴う忍耐は、必ず報われます(優れた独自性のあるコンテンツ作り(英語サイト)、権威ある質の高いインバウンドリンクの獲得(英語サイト)といったランキングを改善するのに必要な、思慮深いSEOプランの他の側面も無視しないでください)。

自分の尻尾を追っかけ回すなんて、無駄な努力はやめて、 Microsoft Advertising Intelligence (英語サイト)等のキーワードの知識を得るためのツールを使って、検索のロングテールを追いかけることに時間と労力を費やしましょう。それこそが、検索の成功へと導くキーなのです。

それではまた・・・。